地域のお役立ち情報

ヤクルトレディお薦め情報番外編 荒川区の立ち食い蕎麦

城北ヤクルトのヤクルトレディさんがお薦めの地域のお店やスポット、イベントなどをお伝えする地域お役立ち情報をお届けするコーナーですが、今回は番外編として、荒川区の立ち食い蕎麦屋さんを、50代の総務部おじさんがご紹介いたします。
皆さんは荒川区が立ち食い蕎麦天国だということをご存じでしょうか?
そこまで大きくない荒川区ですが、実は立ち食い蕎麦好き界隈で名店と呼ばれているお店が少なくありません。その幾つかをご紹介いたします。
因みに、冷たい蕎麦に何かしらのかき揚げを乗せるのがデフォルトです。

一由そば

何と言ってもこの店からご紹介しないわけにはいきません。日暮里駅から徒歩3分ほどのところにある一由そばさんは、全国の立ち食い蕎麦好きに知られる指折りのお店です。
立ち食い蕎麦と言えば、並ばずにさっと食べてお店を出るイメージをお持ちだと思いますが、このお店は毎回数十分~数時間並び、15分ほどかけていただきます。
この日は20時半頃伺い、ご覧の通りの行列で15名ほど並んでおり45分ほど待ちましたが、まだよい方ではないでしょうか。以前に伺ったときは2時間近く待ったこともあります。

いつ行っても夜は行列…
思わず見せたくなるほどの太蕎麦です

こちらの名物は何と言ってもジャンボゲソ天で、冷たい太蕎麦に載せていただきました。
このボリュームで600円、このご時世ではお値打ちです。
ご覧の通り、ジャンボゲソ天は器からはみ出る勢いで、ゲソがこれでもかと入っていることに加え、太蕎麦も田舎蕎麦風でゴツゴツして歯応え満点で、両方とも咀嚼に時間がかかり、これがさっと食べられない要因になっております(ラーメンで言えば二郎系に近い感覚でしょうか)。
どうやら、この蕎麦の辞書には「のどごし」という言葉は載っていないようです。
ジャンボゲソ天以外にも天ぷらの種類が豊富で、カウンターに並ぶ様は圧巻で、事前に決めておかないと迷ってしまいます。
つゆは、「いかにも東京の立ち食い蕎麦の味」という感じですが、真っ黒い見た目ほど醤油はしつこくなく、カツオだしと思われる出汁もしっかり感じられます。
これが、天ぷらの衣の油と絶妙なハーモニーを奏でます。
また、このお店は何と24時間営業で、深夜・早朝にふと蕎麦が食べたくなった時にはいつでも食べに行くことができますので、お近くにお住まいの方は是非訪れてみてください。

六文そば(日暮里1号店)

こちらは日暮里駅前のステーションガーデンタワーという商業ビルの3階にある、都内に数店舗を持つチェーン店です。
最初はこんなところにチェーン店の立ち食い蕎麦屋さんが?と思いました。
日暮里駅には構内や駅ビルなどには立ち食い蕎麦屋さんがなく、一由そばさんといいこちらといい、駅そばとは言えないような微妙な距離にある立ち食い蕎麦屋さんにわざわざ行って食べるおじさんの侘しさや悲哀というのも、なかなかよいものです。
夜はちょっとした立ち飲み屋のようになり、今回伺ったのは20時頃でしたが、数名の方がお酒とおつまみを嗜んでおり、蕎麦を注文しているのは私だけでした。

一日一麺、良い言葉です
東京の王道立ち食い蕎麦です

いつもは殆ど冷たいお蕎麦をいただくのですが、この日は冷たいお蕎麦用の麺が売り切れてしまったとのことで、温かい五目かき揚げ蕎麦(470円)をいただきました。
こちらのお蕎麦は、「THE東京の立ち食い蕎麦」というイメージだと思います。
濃い目の醤油だしで、ちょっと甘めで、ウン十年前の少年時代に初めて食べた駅の立ち食い蕎麦の味ってこんな感じだったなぁ…とノスタルジックな気持ちにさせてくれます。
ただ、昔の駅そばは麺がぶよぶよしている記憶があり、こちらの麺はその思い出の味より歯応えがあって好きですね。
こちらのお店は、カウンターにネギとゴマが置いてあり入れ放題なのがとても嬉しく、後半はネギとゴマをたくさん入れていただくのもなかなかよいものです。
次に訪れた際は、是非、お蕎麦で一杯といきたいところですね。

八起そば

町屋駅からすぐのところにある八起そばは、個人的な立ち食い蕎麦ランキングで上位を争う大好きなお店です。
こちらのお店は夜の営業はやっておらず、なかなか行ける機会が少ないのですが、近くに行く用件がある時は伺うようにしています。
お昼は混んでいることが多いのですが、この日は11時半前だったので比較的空いておりました。

店名は七転び八起きからでしょうか、私は転んでも起きないと決めています
暑い時期にピッタリのすがすがしい一杯です

冷やしかき揚げ蕎麦(560円)をいただきました。
こちらの蕎麦は、細麺でツルっとした喉越しと歯切れの良さがたまりません。
つゆも爽やかにいただけるもので、店内の貼り紙によると「うるめ節・サバ節をベースに宗田節をブレンドしたもの」とのことで、関西風のイメージ。以前に初めて訪れた時の個人的な第一印象は、「角が丸い」とはこういうことを言うのかもしれない、冷麦や素麺を食べている感覚に近いというものでした。
かき揚げは上記2店舗よりもサクサク感があり、こちらのつゆでいただく蕎麦湯も好きなこともあり、個人的な好みで言えば上記2店よりも好きだとは思うのですが、時と場合により、濃い目のつゆでゴツゴツした蕎麦が食べたいなぁと思う時もあるので、何とも言えません…笑
立ち食い蕎麦屋にしては、一般的な「まちのお蕎麦屋さん」に近いイメージの味と言えばよいのでしょうか。先にご紹介した一由そばさんとは麺もつゆも本当に対照的な蕎麦で、真夏の暑い時にさっと冷やし蕎麦をいただくには、最高のお店だと思います。

後記

一口に立ち食い蕎麦屋さんといってもお店によって個性が豊かで「〇〇の蕎麦が食べたくなる日」があります。
また、立ち食い蕎麦屋さんは基本的にサラリーマンの味方というイメージもあり、近くにお住まいだと意外と行かず、有名なお店があるとは思ってもみなかったという方もいらっしゃるかもしれません。
これをご覧になって、「ちょっと行ってみようかな」と思っていただければ幸いです。
なかなかお店の方にお話を聞くことは難しく、レポートのみとなりますが、他にも荒川区と足立区には何店舗か知っているお店がありますので、機会があれば、またご紹介させていただきたいと思います。